オプティカル・デザイン・ホシノ・萬星堂 星野龍一様 |
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2008.7.9 眼鏡公正広告協会 岡本隆博 私たちは、メガネ業界の公正な広告表示を実現するためにネットを中心に活動している グループです。 貴殿が子供のメガネに関して掲出しておられますネットサイトhttp://ixon.org/newpage29.htm (2008.7.8現在)について疑問点を質問させていただきます。 以下、《 》内は、そのネットサイトの文章から原文のまま一部を引用したものです。 《1)レンズ中心をデタラメに入れたら?子供はレンズの中心が狂ったため生じる目の向きを 変える力を持つプリズムにより上下視差、内外視差が生じ》 「上下プリズム誤差」「水平プリズム誤差」ならわかりますが、「上下視差」「内外視差」という 専門用語はないはずです。また「視差」というのは左右で見える像の違いを意味する専門用語 ですが、「視差」をこのように用いるのは誤用だと思いますが、貴殿は、そうは思われないでしょ うか。思われないのでしたら、その理由をお尋ねします。(質問1) 《処方箋によりメガネを作ったと言えど、見え方の異常がないか、親は詳しく聞き、眼科で再検査 する配慮が不可欠です。》 眼科にイグゾンはないはずですが、それでも、正しく作られているかどうか が検査できるのでしょうか。(質問2) 《このような不自然な「目の向きを変えて」見る見え方は長続きせず、子供は理由不明な目の 疲れを訴え、副作用として学習や物事に集中できず、飽きっぽく、落ち着きをなくします。この ような不良なメガネを長期かけていると、本物の上下斜視、内外斜視をつくりあげてしまいます。》 PDの誤差のある眼鏡による斜視の形成などというのは考えにくいのですが、貴殿はこのよう にして作り上げられた、本物の斜視を実際にご覧になったことがあるのでしょうか。(質問3) * 貴殿は、「斜視」と「斜位」の区別ができておられないのではないかとも思います。 《子供の度数測定は、幾らあなたのお金や時間が大切であってもメガネ店では、 禁物です。やめましょう。》 たとえば、10歳の子供で、眼科の診療により、単純な近視とされて、その眼科の眼鏡処方に より一度目のメガネが作られたとして、その子の2年後の2度目の眼鏡処方でも、やはり眼科 でないといけないのでしょうか。もしそうであれば、その理由をお尋ねします。(質問4) 《なお、子供の視力には、これら屈折異常以外に、特殊な視力障害、精神的抑圧による視力 異常があります。専門用語では「器質的視力障害」と呼びますが、これにより視力が悪い 場合がマレにあります。》 これは「器質的視力障害がない場合」と言うべきですが、貴殿はこういう場合を 「器質的視力障害」と呼ぶのですか。もしそうであれば、その根拠をお示しください。(質問5) 《「視差ズレはどんな時に起こるか?」(気がつくことがあれば何でも聞きましょう)など聞いて 疑問が感じられるようであれば、一度良く考え直しましょう。》 きちんと勉強しているメガネ店であれば「視差ズレ」と聞いたら首を傾げるはずです。 貴殿の言いたいことは、「プリズム誤差による光学的斜位」ではありませんか? (質問6) 《メガネ大型店、激安店は、どうかと思います。・・・眼科の指定店などがあれば幸いなの ですが、なければドクターに聞くのが近道かもしれません。》 眼科が指定している店は、みなOKなのでしょうか?眼科の指定をもらっているところでも、 貴殿の店を除いてはどこもみなイグゾン検査はしていないようですが。(質問7) 《メガネをかけさせたとき、目はメガネ枠のレンズを取り付けるリム部上下の中心に目が 来るような枠を選んでください。》 天地幅が十分にある枠においてなら、この位置でもよいでしょうが、最近多い、 というか、いまのほとんどの子供用枠がそうであるところの天地幅が30mm未満のもの においては、瞳孔中心がこの位置では、下方視野が狭くて、本を読んだりするときに、 首をぐっと下に折らないといけません。これは眼のためにも脳のためにも良くないです。 瞳孔位置が玉型の中で上下方向でどのあたりに来るのがよいかということは、枠の 天地幅を抜きにしては論じられないはずですが、天地幅のいかんにかかわらず、瞳孔 位置が天地の中央に来て、ホントにそれでよいのでしょうか?(質問8) 《PL法即ち Products Leability 製造責任は、》 貴殿は、文章はすべて書きっぱなしで、まったく見直しもされないのですか? こういう初歩的なスペルの間違いを放置しておいては、論全体の信憑性にもかかわって くると思われませんか?(質問9) 《よしんばレンズ加工をレンズメーカーに依頼しても、測定はメガネ小売店がしており、 レンズメーカと連座して問題になりうる可能性が大です。》 子供の眼の測定は眼科がするのではなかったのですか?(質問10) 《おおよそ思いつくまま述べましたが、何かお気づきの点などあればご連絡下さい。》 とおっしゃっているのですから、私からの質問に必ず、お答えをいただけますね。(質問11) ● 次に、貴殿が発明されたイグゾンについて、質問をいたします。 http://ixon.org/newpage15.htm(2008.7.8現在)にイグゾンの説明がありますが、 貴殿の、光学中心と瞳孔位置(視線位置)の合致論には、定量的な考察や説明が 完全に欠落しています。人間の視線がまったく動かなくて固定したものであり、しかも、 ごくわずかのプリズム誤差によっても悪影響が生じるものであれば、貴殿の論は肯定 できますが、実際には、そのどちらも違います。 ですから貴殿の論は根本から妥当性を欠くと私は言いたいですが、これに対して 反論があれば、ぜひお聞かせください。(質問12) たとえば、左右とも−1.00Dで、斜位(斜視ではありません)があってもなくても、 水平方向の融像幅が正常にある眼に対して、遠見の瞳孔間距離よりも2mm狭く レンズの光学中心を設定したメガネをかけているという場合に、それによりどういう 不具合が予想されるのか、定量的で合理性のあるご説明をお願いします。(質問13) 近見における瞳孔間距離は遠見時よりも4〜5mm狭くなります。 だったら、遠見に光学中心の合ったメガネは近見には用いてはいけないのでしょうか。(質問14) 貴殿は、他店で調製されたメガネをイグゾンで検査した場合に、少しの斜位矯正 (特に水平斜位)のために、瞳孔中心位置と光学中心位置をずらせてあるメガネ (それは何も問題はない、というか、良いことである)と、瞳孔距離の測定ミスや 加工のミスにより、中心がずれているメガネを、どのように判別されるのでしょうか?(質問15) それと、不同視矯正で左右の度数(特に、垂直方向)が違う眼鏡の場合に、視線が 光学中心よりも、上または下を通って、左右で上下プリズム誤差が生じているときの方が、 左右共に光学中心を視線が通って上下プリズム誤差が生じていないときよりも、遥に 時間的には長いわけですが、貴殿の論からすれば、そういう使い方は良くなくて、常に 光学中心を視線を通して(その方法は不明ですが)見ないといけないということになりますが、 貴殿はそういう主張をされるわけですか?(質問16) 貴ネットサイトの記述によると、2008.7月現在、イグゾンを置いてあるのは、大阪市生野区の 貴社の小売店と、神戸市の他店だけで、貴殿の経営になる心斎橋の萬星堂にはイグゾンはな いようですが、それはなぜでしょうか。 イグゾンがなくても正確なメガネを作ることができるからでしょうか?(質問17) 以前に貴殿のサイトにおいてメガネ店に対するイグゾンのレンタルのことが書いてありましたが、 現在ではその記事は外されているようです。その理由をお尋ねいたします。(質問18) メガネのオプト・コンタクトさんは、レンタル料を支払ってイグゾンを導入されているのでしょうか。 それとも無償貸与をされているのでしょうか。後者であれば、その理由をお尋ねします。(質問19) 眼鏡装用者の視線位置とレンズの光学中心位置の一致度は、レンズの光学中心をレンズメー ターで印点されたメガネを装用して鏡(平面鏡か凹面鏡)に向かって近寄って片方の眼を遮閉 してあいている方の眼で見ることにより装用者自身が確認できますので、別にイグゾンが必要 だとは私には思われないのですが、これに対して反論があれば、 お聞かせいただきたく存じます。(質問20) ● それから、http://ixon.org/(2008.7.8)に掲載されていることについてお尋ねします。 《もし、眼軸性の強度近視、目の玉が普通の人より大きく目を取り巻く骨のケースに余裕無く 収まっているとき、目のマッサージ或いは訓練と言って、目をキョロキョロさせたりすると、 網膜と一体の目の底が骨に当り網膜がはがれたらどうします。一発失明です。》 特に初期の弱度の近視以外はみな多かれ少なかれ軸性近視である、ということは貴殿も ご存じだと思いますが、軸性近視の人は、あちこち横目でものを見てはいけないのでしょうか? そうであればほとんどの近視の人は常にまっすぐ前を見て生活をしないといけませんが。(質問21) 《賢いメガネの買い方:簡単な事です。メガネ店に行く前に、先ず眼科に行く事です。これは、 専門知識だけでなく強い法的背景を味方にし、メガネ店の保証でなく、後で本物の強力な 保証になります。》 生野区や心斎橋にある貴殿のご経営の店では眼科発行の眼鏡処方箋による眼鏡調製しか なされていないのでしょうか。 それとも、大人で、眼科へ行かない人の眼鏡測定処方もなされているのでしょうか。 後者であれば、上記引用の主張と矛盾すると思いますがいかがでしょうか。(質問22) そして、《強い法的背景》とは何でしょうか。具体的に書いていただかないと、これだけの記述 ではまったく理解できません。(質問23) 私もメンバーとなっています「ユーザー本位の眼鏡処方を推進する会」http://www.ggm.jp/ugs/では、 眼科処方箋による眼鏡調製について批判をしていますが、貴殿のお考えとはかなり違うようです。 同会の主張に対するご批判があればお聞かせいただけないでしょうか。(質問24)
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