愛知県岡崎市・(株)東海光学様

                                    2010.7.27   眼鏡公正広告協会    岡本隆博

   貴社の公式ネットサイトの記事のうちの 下記のページの記事について 疑問を感じる点がありますので、おたずねします。
    http://www.tokaiopt.jp/lens/505570.php(2010.7.27現在)

    (1)屈折率1.76の両面非球面と「一般のレンズ」との、 厚みの比較写真があります。
       この場合の「一般のレンズ」というのは、おそらく 屈折率が1.5のプラスチックレンズなのでしょうが、
       最近では、このレンズは昔ほどには使われなくなり、 度数が強度でなくとも、レンズの厚みを減らすために
       屈折率1.56〜1,70のレンズがよく用いられています。
       たとえば、貴社における1.5のレンズのシエアーが7〜8割もあるのであれば、
       1.5を「一般の レンズ」と言ってもよいと思うのですが、1.5がそんな 大きなシエアーを持つということはありませんよね。

       ですので、 1.5のレンズを「一般のレンズ」と表現することには 問題があるのではないでしょうか。

    (2)ユーザーが、屈折率1.76の両面非球面のものにしようか、それとも 他のものにしようかと迷うとすれば、
       どのレンズとの選択で迷うでしょうか。
       私はこれまでに、1.5のレンズと、最高に薄いレンズとで迷ったお客さんを知りません。

       ユーザーは、貴社のレンズでなら、屈折率が1.70の外面非球面や両面非球面のレンズとの選択で
       迷うのではないでしょうか。
       ですので、厚みの比較をお客様に見ていただくのであれば、
       1.5と1.76との比較を示すのは現実的ではなく、 1.7と1.76との違いを見ていただくのが良いと思いますが、
       その比較写真を掲載されないことの理由をおたずねいたします。

    (3)−4Dで顔の輪郭線の入り込みの見え方を比較した 写真があります。
       もちろんですが、レンズと目の距離(角膜頂点間距離)などの 装用状態の条件や撮影する角度などは
       両者で同じにしておられると思いますが、
       この場合、角膜頂点間距離が通常よりもかなり長く設定されているように見受けられますが、
       そのようにされたことの理由を おたずねします。

    (4)上記(3)で述べた比較において、 「一般のプラスチックレンズ」および当該レンズの光学中心の位置は、
       それぞれどこに設定してあるのでしょうか。
       たとえば、どちらの場合も、玉型の幾何学中心から2mmだけ 鼻側に寄ったところ、というような、
       現実的な設定であれば、 顔の輪郭線の位置を変えて見せる原因であるプリズム作用の量から して、
       同じ度数で屈折率が違うだけで、こんなに顕著な差が出るとは まず考えられないのですが……。

    (5)このような「顔の輪郭線の入り込み」が見られるのは、 レンズ周辺部のプリズム作用が原因ですので、
       外見上、レンズ周辺部に顔の輪郭が来る場合に、 当該レンズと他のレンズとでどの程度の違いが
       出るかを示すのが 実際的であると思いますが、そういう比較を示しておられないのは なぜでしょうか。

    (6)この「輪郭線の入り込み」は、斜め方向から見ると、 相当に弱度でない限り、不可避なものですが、
       それよりもむしろ、装用者を他人が正面から見た場合に、
       両方のレンズ部分に実物の顔よりも細い顔があるように見えて、 おかしく感じるわけです。
       顔の輪郭線の入りこみということであれば、そちらの方を取り上げる べきだと思いますが、
       その場合の比較は示しておられません。 その理由をお尋ねします。