神戸市北区・メガネ時計貴金属みかげや様  木戸仁之様

                             2010.10.10  眼鏡公正広告協会  岡本隆博

    貴店のネットサイトhttp://www.eonet.ne.jp/~mikageya/index.html (2010.10現在)を拝見して、疑問に思う点がありますので、
    ここに質問をいたします。 なお下記の文中で、《  》内は、当該サイトから原文のまま引用したものです。

    (1)
《当店は理論と実践を取り入れた実用的な眼鏡調整を致します!》としてありますが、
       この場合であれば、眼鏡「調製」の方が適切ではありませんか。 なぜなら「調整」はアジャスティングであり、
       「調製」は個別の対象に向けた メイキングのことなのですから。

    (2)
《当店では信頼度が高い両眼開放視力検査装置を用いています》 としてありますが、
       その装置の機種名の明記がありません。 それはどういう機種の装置でしょうか。
       それは眼前何m先に置く装置でしょうか。

    (3)
《眼鏡レンズに関する規格》のところに、《乱視軸の許容誤差》というのが書いてありますが、
       これはそのあとに書いてある枠入れ加工とは関係のないものですね。
       すると、レンズメーカーでの製造段階でのことなのでしょうが、単焦点レンズにおいては、
       こういう誤差が出るはずがないわけで、 そうであれば、
       これは累進などの多焦点レンズにおける設計軸に対する 処方乱視軸の誤差が許容される範囲……なのでしょうか。

    (4)そうであれば、それをここに書いておられるということは 貴店では、この規準からはずれるレンズは
       枠入れのための切削加工 の前の検査ではねてしまわれるということでしょうか。
       もしそうでないのであれば、これをここに書かれた理由をおたずねします。

    (5)上記の(4)においては、私が推察した理由以外の理由が他に考えにくいので、
      (4)に対しては「イエス」のお答えであろうという前提で、この質問と、 次の(6)の質問をします。
       貴店では、その種のレンズの乱視度数の誤差が、この規準の中に入っているかどうかを
       どのような方法で確認されるのでしょうか。
       普通のレンズメーターでも回旋レンズメーターでも、その場合には単に乱視の度数が出てくるだけで、
       その乱視の度数はトーリック度数そのものの 誤差なのか、それともトーリック度数は合っているが、
       所定の乱視軸と 多焦点レンズの設計軸とがあっていないことからくる乱視度数の誤差なのかが
       極めて判別しにくいと 思うのですが。

    (6)ここでは乱視軸の許容誤差を角度ではなく、斜交乱視によって生じた 乱視度数で表してありますが、
       C値が4Dを越えた場合には、1%以上の 乱視度数の誤差を認めないとしてあります。
       仮にトーリックの度数そのものが正確であったとしても、乱視軸が1度ずれますと、
       2%程度の乱視度数の誤差が生じます。 0.5度のズレで約1%の誤差です。
       そういう微妙なものですが、貴店ではこの場合の、所定の乱視軸と多焦点の設計軸の違いによる
       乱視度数の誤差が1%以内に 収まっているかどうかということを、どのような方法でチェックされるのでしょうか。

    (7)このページの一番下に、できあがり眼鏡の
《プリズム許容誤差》が書いてあり、度数が0.25Dから1.00Dまでは、
       水平方向で許容誤差が大きい 方向には0.5△まで許容するとしてあります。
       すると貴店では、遠用眼鏡で左右共に−0.50DでPD(瞳孔間距離) 64mmの場合、
       出来上がりのメガネの光学中心の間隔は、54mm程度まで許容するという規準で
       メガネ作りをしておられるということでしょうか。

    (8)同様に、その範囲の度数なら垂直方向には0.25△まで許容するとのことですが、では貴店 においては、
       左右共に−0.5Dの場合、光学中心が左と右で上下に5mm近くずれていても許容するという基準で
       メガネ作りをしておられるのでしょうか。

    (9)
《フリーソフト》のページの記述についておたずねします。
      (9)−1 貴殿は、このシミュレーションソフトをダウンロードして利用してもよい人物を、
            その身分や所属する団体などにより定めて指定しておられます。
             しかし、このソフトをダウンロードするには事前の許諾などは不要で、誰でもすぐにダウンロードできるようです。
             そうであれば、このソフトは貴殿が指定された団体に所属しない人でも、 簡単に利用できるのですから、
            貴殿がここでそういう制限を書かれても 実質的に有効性はないと思うのですが、
            なのになぜこういう制限を 述べておられるのでしょうか。

      (9)−2 貴殿が指定された団体に所属しない人でも、これでトレーニング してカバーテストが上手になれば
            良いと思うのですが、 なぜ、貴殿は所属団体による制限を設けられたのでしょうか。

      (9)−3 「ユーザー本位の眼鏡処方を推進する会」のメンバーは これをダウンロードしてはならないとのことですが、
            それは貴殿が同会の主張には賛同できないからですね。 その主張は「眼科で必要な検査をした上で、
            この人の眼鏡処方は眼科でそれを行うべき格段の理由は ないと眼科医師が判断すれば、
            その人には眼科では眼鏡処方しない のがよい」というものです。 これに貴殿は反対なのですね。
            ではおたずねします。

           (a)なぜ貴殿は、その主張に賛同できないのでしょうか。
           (b)貴店の眼鏡処方技術と同等かあるいはそれよりも優れた眼鏡処方技術を持つ眼科
             (両眼視機能検査や両眼開放屈折検査をして眼鏡処方をする) が、貴店の近隣にあるのでしょうか。
           (c)眼科処方箋を持参で貴店に来られたかたが、 「看護師さんが測定したのだけれど、その方法がいまいちで、
              この度数も信頼できないから、貴店でもう一度測定してほしい」 と言われたら、貴殿はどうしますか。
           (d)処方箋の通りに貴殿が作って、見え方の具合が悪い場合に、 貴店ではどのような対処をされるのでしょうか。

    (10)このサイトは貴店の地図などの案内もありますから、 ユーザーにも見てもらいたいもののはずです。
        貴殿が開発された回旋レンズメーターの意義は、 おそらくユーザーにも分かると思うのですが、そうであれば、
        いま実際に商品化されているレンズの性能(収差などのデータ)を、 ユーザーは知りたいと思うでしょう。
        メガネ店の人は、よりそう思うでしょう。 せっかくのすばらしいレンズメーターで得た調査結果を
        ユーザーや同業者小売店にもわかるように発表して いただけないのでしょうか。

        その方が世のため人のためになるわけですし、 本当のことを書いて営業妨害などに問われることもあり得ません。
        しかし、もし、そういう測定結果は書けないということでしたら、 その理由をおたずねします。

    (11)学会や研究会などで、何種類かのレンズについて このレンズメーターを使って測定した結果を発表されても、
        レンズ名が伏せてあれば、結局、その情報を聴講者は活かせません。
        その場合に、なぜレンズの実名を伏せられるのでしょうか。