名古屋市中区・名古屋眼鏡株式会社様
                           小林成年様


  2012.7.10 眼鏡公正広告協会 岡本隆博


  メガネ業界の有力な卸商社である貴社が最近取り扱いを始められました
  剣道用メガネ、面眼(メンガン)についてお尋ねいたします。

  その製造発売元である、(株)ネオ・プランニングの公式サイトは
  下記のとおりですが、

   http://www.mengan.com/#keijou_chuui(2012.7.10現在)

  このサイトの下の方に下記の記事があります。

  (引用初め)
  最近、当公式ホームページ以外のホームページや実店舗で『面眼』を購入し、
  その後のお問い合わせを弊社にいただくことがございます。
  ですが、弊社では当公式ホームページ以から販売した商品以外は類似品を見なしている為、
  そのようなお問い合わせにはお応えできません。
  また、お問い合わせにお応えできないのと同様にそのような商品に対する返品や返金の旨も
  お断りいたしております。
  現在は、弊社公式ホームページと弊社からご購入いただいた数店の店舗さまのみでの
  販売となっております。そして、弊社からお取り寄せいただいた店舗様の情報は弊社にて
  保管いたしております。
  つまり、弊社に残っている情報以外の店舗またはホームページからご購入いただいた
  ものに関しては、『面眼』とは一切関わりのない類似品となり、それらの商品のお問い合わせには
  一切お応えご理解いただくようお願いいたします。(引用終わり)

  (質問1)
  貴社が小売店に卸販売されるのは、もちろん正規のメンガンであり、
  それには正規の取り扱い説明書もつくと思いますが、
  それでも、ある通販サイトや実店舗で売りに出されている
  メンガンが正規ルートのメンガンかどうかを判別するすべは
  ユーザーにはないと思います。
  貴社から仕入れた小売店で買ったメンガンの取り扱い証明書をユーザーがなくしてしまった場合に、
  そのメンガンについてユーザーが発売元へ問い合わせなどをした場合に、
  発売元では、それを本物とみなしてくれないかもしれません。

   そのことについて、貴社はどのように思われますでしょうか。

  (質問2)
  2012.3.9に貴社の青木様と電話で話をした限りにおいては
  貴社は、メンガンを卸販売した相手先小売店の住所や店名などを
  逐一発売元に報告してくれとは、発売元からは要請されていないようです。
  また、仮にそういう報告をしたとしてとしても、その小売店の住所や名前のリストが
  公表されない限り、ユーザーは、自分が買おうとしているメンガンが
  正規の物かそうではない物かを判別できません。
  それについて、貴社はどう思われますでしょうか。

  (質問3)
  その腕の形状で明らかに普通のメガネとは見分けがつくはずの
  メンガンに、まぎらわしい類似品というか、偽物があるということを貴社では
  お聞きになったことがありますでしょうか。

  (質問4)
  発売元の公式サイトでは、メンガンのサイズは3つあって、面の
  大きさによって選ぶようになっています。
  ところが
  http://www.age.ne.jp/x/nasa/imdesign/index.html(2012.7.10現在)
  この通販サイトでもメンガンを販売しているのですが、ここには
  フリーサイズで大人も子供も兼用、と書いてあります。
  この業者がどこからメンガンを仕入れているかどうかは不明ですが、
  商品それ自体は偽物のメンガンということは考えにくいです。
  こういういい加減なことユーザーに言って、
  貴社でもお取り扱いの商品であるメンガンを
  売ろうとする業者を貴社はどう思われますでしょうか。

  (質問5)
  今後、貴社の得意先小売店でメンガンをワンサイズしか紹介せずに通販を
  する店が出た場合に、貴社はそれに対して何も措置を講じられないのでしょうか。

  次に、貴社が2012年7月上旬に得意先小売店に発送されたメンガンのパンフレットの
  内容についてお尋ねします。

  (質問6)
  貴社の小売店むけのメンガンのパンフには、メンガンの小売価格は
  「上代¥14000(税抜)」としてありまして、それであれば、
  税込価格は14700円になりますが、発売元のネオ・プランニング社の
  上記引用サイトには、小売価格は14800円としてあります。
  なぜこういう違いがあるのでしょうか。


  そのパンフに下記の記述があります。
  (引用はじめ)
  従来の剣道用メガネは「顔に掛けるメガネ」だったので、「メガネをかけている違和感」と
  付き合わねばならず、(引用終わり)……(A)

  (質問7)
  当方でも剣道用メガネをこれまでに多く販売してきました。
  剣道にもメガネを必要とする人はメガネを常用している人がほとんどですが、
  その場合、メガネを掛けている違和感など別に感じないかたばかりです。
  上記引用の記述はおかしいと思われませんか。

  上記引用の文章に下記の文章が続きます。

  (引用初め)
  打突によって生じる過剰な痛みも我慢しなければなりませんでした。
  『面眼』は顔にかけないメガネ」だから顔への接触はほとんどないので、
  それらの違和感や痛みを我慢する必要はありません。(引用終わり)……(B)


  (質問8)
  顔に掛ける剣道用のメガネは通常では面に接触しておらず、よほどの面への打突が
  ない限りメガネが顔を強く押すということはないわけですし、剣道用メガネである
  龍馬、晋作、天武などのように腕がバンドやひも状のものであれば、腕が顔を押すということもありません。
  また、面眼の場合でも、面が強い打突を受ければ、鼻に近い位置にある鼻当てが
  顔を強く押すことになりますから、結局は同じことです。
  ですので、上記引用の記述は不合理であると私は思います。
  これについての貴社の見解をお尋ねします。

  (質問9)
  なお、もしも上記引用部(B)の記述が適切であると、貴社が扱っておられる剣道用メガネは
  すべて面眼に比べて打突に弱いメガネであることになるのですが、
  貴社ではそうであるとお認めになるのでしょうか。


  貴社のパンフでは、次に下記の文章が続きます。

  (引用初め)
  これまでの剣道用メガネでは、けいこや試合中に打突を受けるとその衝撃で
  メガネと顔、防具が接触することで、メガネがズレてしまうことが大きな問題の一つでした。
  『面眼』は面防具に装着するメガネなので、メガネがズレる
  心配をする必要がありません。(引用おわり)……(C)


  剣道専用メガネにおいては、貴社でご販売のHITTのように普通の固い腕となっているもの
  はともかくとしまして、そうでなくて、ひもやバンドで顔にかかっている龍馬や晋作や天武などの
  場合では、面が顔に対して多少ずれても、眼鏡が顔に対してずれてくることはほとんどないのです。
  一方、メンガンの場合、面がズレると、当然ながらメガネも眼に対してずれます。
  眼鏡の度数が中等度以上の度数であれば、わずかのずれでも大きなプリズム誤差が
  生じ、眼精疲労やひどい場合には複視(ものが二つ見える)を引き起こします。

  (質問10)
  ゆえに引用文(C)は我田引水の不適切な記述であると私は思いますが、
  貴社ではそう思われませんでしょうか。

  (質問11)
  もしも、引用文(C)の記述が正しいのであれば、貴社は不具合な剣道用
  メガネを卸販売しておられることになりませんか。

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  2012.7.13現在、名古屋眼鏡さんからもネオプランニングさんからも、
  質問への回答は来ていませんが、
  ネオプランニングさんの公式サイトを見ると、
  同社からのメンガンの販売先リストが掲載してありました。

  ただし、これらの店以外から買ったメンガンはすべて類似品であって
  本物のメンガンではない、とは言えないように思うのですが、
  そのへんのところは、質問への回答がないので詳しくはわかりません。

  また、名古屋眼鏡さんは、卸商社なので、小売店と同じ枠で表示するのは
  どうかと思いますし、表示のしかたも、住所も連絡先電話番号も書いていないので、
  どこにある店なのかわかりにくく、非常に中途半端な表示だという印象をぬぐえません。

                                    (岡本隆博)