子供用の眼鏡とスポーツ


Q. ちかごろの子供用のメガネには、
いわゆる『超弾性素材』のものを選んでおけば、間違いがないのでしょうか


A. 超弾性素材を使ったメガネは、子供用か大人用かに関わらず、あまりおすすめはできません。

子供用のメガネ選び 1.  超弾性素材について

スポーツをなさるお子さんなどで、
壊れにくい超弾性のメガネフレームを探される気持ちはよく分かるのですが、
「超弾性素材」や「ゴムメタル」といった、
いくら曲げても戻ってくる性質の金属を使ったメガネの場合、
フィッティングがほとんどできないという大きな問題点があります。

フィッティングとは、メガネをその人ひとりひとりに合わせて、
持ち主の顔や頭の形にピッタリとフィットさせる作業のことをいうのですが、
この作業をおざなりにしてしまいますと、
かけ心地の良いメガネを合わせるということができなくなります。

「その眼鏡フレームをかけた瞬間から抜群のフィット感で、フィッティングしなくても かけ心地は良好だ」
という場合も、まったくないとはいいきれませんが、
私などに言わせればそれは、万に一つの確率にすぎません。


やはり腕はチタンか、
普通のメガネ用の合金のものが良く、
ゴムメタルや超弾性といったものは、どうにも困ります。

なにしろフィッティングをしようと思っても意のままにならない、というか、
腕に対してこちらが付けたいだけの湾曲をつけられないのですから、
非常に始末が悪いわけです。

ベータチタンという素材の場合、
ものによっては形を多少変えられるものもありますが、
同じベータチタンでも形の変わらないものもあり、微妙なところです。


フィッティングにおいて、腕を根元から開き気味にして、
腕の先セル以外のところを全体に丸くして、
こめかみ部分を圧迫しないように調整する。

そんな作業が必要となる率は、
大人の場合よりも子供の場合の方が高いものです。

そういうことを知っているメーカーさんなら
子供用枠に超弾性の腕など採用しないと、私は思います。

弾力性が十分にある腕というものは、
衝撃に強くて扱いが荒くとも形が崩れにくいという利点があるとはいうものの、
初めのフィッティングのときにちゃんと合わせられないのは、
フィッターも困りますし、ユーザーのためにも使用開始の時点からのデメリットとなります。


スポーツのときでも…

というわけで、スポーツをする子供であっても
メガネは標準的なタイプのフレームをかけるということを、
私からはおすすめしたいと思います。


質問NO2. に続きます。

「子供用のメガネって、大人用のメガネとどう違うのでしょうか。
大人用のメガネが小さくなっただけのものではないのでしょうか」
子供用の眼鏡の難しさ

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