ガラスレンズを扱っている店


ガラスレンズを扱っている店



いまはもう、

メガネレンズと言えば
プラスチックレンズのこと


という感じで、

ガラスレンズの入ったメガネを掛ける人は
ホントに少なくなりました。




でも、昔は、
メガネレンズと言えばガラスレンズのことであり、

30年余り前にぼちぼち出てきた
プラスチックレンズは、

当初は
「分厚い」
「傷に弱い」
などの欠点のために、
なかなか普及が遅かったのです。



ところが、
表面にハードコートをすることが可能となり、
傷に強くなり、

厚みの問題も、
屈折率が高い吾ものが次々に開発され、
商品化されて、
メガネレンズのシェアーをプラスチックレンズが
大きく占めるようになり、

いまではガラスレンズは
我が国のすべてのメガネレンズの
1割以下のシェアーに下がってしまいました。

プラスチックでも最近は、非常に傷や熱に強くて、
その点ではガラスレンズに劣らないものも一部に出てきたのですが、
いかんせん高価格で、気軽に買えません。

そこで、比較的低価格で
傷や熱に強いメガネになるという
ガラスレンズの利点を活かして、
メガネにガラスレンズを入れたいというかたもおられます。

また、強度近視の場合には、
屈折率が1.76までしかないプラスチックレンズよりも
屈折率が1.9まであるガラスレンズの方が、
ずっと薄くて見栄えの良いメガネに
することができます。
その場合、ウスカルフレームを使えば、
重さの問題は解決します。

 
 * ウスカルフレームについては、こちらをご参照ください。
   →強度近視のメガネ
        (アイトピアのウスカルフレーム情報です)
   →強度近視のおしゃれなメガネフレーム
        (アイトピアのおしゃれなウスカルメガネ情報)


なのに、メガネ店によっては
ガラスレンズを扱っていない店や、

…もし扱っていても、
「お客さんからガラスレンズにしたい」と言われたとき、
まずはその重さや割れるおそれについて述べて、
極力ガラスは売らないようにし、
年間のガラスンズの販売量は
全体の1%にもならない、
という店がけっこうあります。




しかし、私の経験では、いまでも、
個々のお客さんに要望や、
メガネの用途やご予算など、
マジメに考えたら、
この人にはガラスの方がベターと判断して、ガラスを販売するケースが
少なくとも5〜6%くらいは、あってしかるべきだと思います。




当店の場合には、統計をとったことはありませんが、
およそ2割くらいがガラスレンズなのではないかな、と思います。







【なぜガラスレンズを避けるのか】



ガラスレンズを扱っていない店や、
扱っているのに売りたがらない店は、
なぜそうなのかということを考えますと、
個々の店によって違いもあるでしょうが、
下記のような事情がありそうです。




1)ガラスだと、割れたときに苦情を受けるかも。

 最悪、危険なものを販売したといことで訴訟を起こされるかも。
 (割れるおそれについて説明しておけば、
 こういう問題はなくなるのですし、
 ガラスというものは、特別に強化ものだとうたわれているものでない限り、
 割れることもあるというのは
 常識の範囲内のことでしょう)





2)加工が難しい。

ガラスレンズは、
乱視が強い場合など、
枠入れのための加工のときに割れることがあります。
そういうのを経験したメガネ店が、
ガラスレンズを売りたがらないということも
ありそうです。





3)加工に時間がかかる。

ガラスはプラスチックよりも堅いので
枠入れ加工の研削の時間が長いので、
仕事の能率が落ちます。
それを嫌ってガラスを売りたがらない、
という店もあるかもしれません。





4)穴明けや、ハーフリムの溝掘りが難しい。

ガラスでは穴あけは至難の業ですし、
溝掘りも難しく、うまく掘ったとしても、
使用開始後のレンズエッジの欠けがおきやすいので、
穴明けやルムハーフには、
ガラスレンズでは引き受けないのが、
ほとんどのメガネ店ですが、
販売の現場でそこまで区別する注意力を期待できない場合には、
もとからガラスは扱わない方が好都合なのです。



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