ドライアイと目薬


ドライアイでお悩みのかたへ、
最適な目薬の選び方をお伝えします。

ITの発達で、
一日中パソコンのモニターを見ていることも珍しくなくなり、
ドライアイの症状に悩む人が増えています。


「ドライアイに効果的だ」とされている目薬も出てきていますが、
薬局で売っている目薬を使う場合には注意が必要です。

たとえ
「コンタクトレンズ用」と表示されているものでも、
コンタクトレンズをしたままでは、ささないほうがよいのです。

なぜなら、
市販されている約9割の目薬に、
血管収縮剤(充血除去成分)や防腐剤が使われているためです。

このうち血管収縮剤は、
その名のとおり、血管を強制的に収縮させる作用があります。
(硝酸ナファリゾン・テトラヒドロゾリン・ナーベルなど)
つまり、これで充血が消えたように見せかけるわけです。

もちろん、
充血の原因を取り除くわけではありませんので、
薬の効果が消えたときには、
「リバウンド」が起きて、目が充血することもあります。

コンタクトレンズの着用時は、
ただでさえ目は酸素不足、そのうえ角膜のまわりの血管を収縮させては、
けっして目によい影響は与えません。

成分表示に
「血管収縮剤(充血除去成分)」
と書かれているものは、とくにコンタクトレンズ着用時には使用しないほうがよいです。

次に防腐剤ですが、市販の目薬には、防腐剤として
塩化ベンザルコニウム(BAK)
を使っているものが多いのですが、
ただこのBAKは、濃度が0.004パーセント以上になると涙の油膜を壊してしまいます。

また、このBAKはレンズに吸着しやすく、
角膜に障害を起こすことがあるという報告もあります。

市販のものではなく、医師から処方される点眼薬でも、
BAKが添加されているものがありますので確認が必要です。

レンズの素材でいいますと、
ソフトレンズのほうが、目に悪影響をおよぼすような成分を吸収しやすいです。

ハードレンズはあまり問題がないものの、
酸素透過性の高いものは、やはりソフトレンズと同様に成分を吸収しやすいですので要注意です。

また、使い捨てタイプのソフトレンズは、
着用時間が長いですので問題は起こりにくいのですが、
「影響のないレンズを」ということで眼科での処方を受けたほうがよいでしょう。

どうしても目薬を使いたい場合は、
1.ソフトレンズの上から使用できて、
2.防腐剤が入っていない、
「人工涙液型」の1回使い切りのものを選びましょう。
(その際も、使用上の注意をよく読むことが大事です)

それ以外の目薬を、コンタクトレンズを付けたまま点眼すると、
成分の影響でレンズがくもったり、変形したりすることがあります。

(参考文献)
月刊「眼鏡」  目とメガネ・おもしろ雑学  内藤慶兼


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