東京都世田谷区・株式会社東京メガネ様
高木茂様


東京都世田谷区・株式会社東京メガネ様
高木茂様
2013.8.19   眼鏡公正広告協会 岡本隆博
                          

貴社ますますのご繁栄をお慶び申し上げます。
さて、貴社の公式サイトの中の、フィッティングに関する記事につきまして、
疑問を感じた点がございますので、
ここに謹んで、質問をさせていただきます。

http://www.tokyomegane.co.jp/store-report/2012-07.html(2013.8.19現在)

下記の記述の中の《   》内は、上記のリンクで
示した記事から引用した部分です。

それに関して私が質問をさせていただきます。

質問1

《―― フィッティングに大切な3つの要素とはなんですか?
高木 1.光学的 2.力学的 3.美的 の3つです。》

私が30年近く前に書きました
『よくわかる眼鏡講座・上』(1985年発行)の
フィッティングの項にも、まったく同様の順序で、これを
「フィッティングの3要素」として説明していますが、
高木さんは、この3つを「3要素」としてご自身で掲げられて
その順序もご自身でこのように並べられたのでしょうか。


質問2

《新しくメガネを作る時は、視力測定の結果に基づきレンズの度数を設定します。原理原則として、

測定時と同じ見え方をメガネで再現しなくてはいけません。

測定時はレンズと目の距離が12mmですので、メガネと目の距離も12mmに合わせます。》

私は上記紹介の著書にて、《レンズと目の距離》(岡本註:以下これをVDと書きます)を、
VDは12mmでないとダメということではなく、
12mmにしないほうがよい場合のことも説明しています。
そこでお尋ねします。

2−1 高木さんは《測定時は目とレンズの距離は12mm》としておられますが、
   中等度以上の屈折異常において、その矯正効果を正しく得るために「VD12mm」が必要、
   というのであれば、その眼鏡の処方がVD12mmでなされているという前提がなければなりません。
   しかし現実には、眼科処方の場合でも眼鏡店での測定処方の場合でも、
   それがVD12mmでなされている保証はまったくないと思いますが、いかがでしょうか。
   処方度数決定のときは、測定器械ではなく仮枠にテストレンズが入った状態のはずですが、
   そのときに、VDが12mmであると、測定している検者が実際にいるのでしょうか。

2-2 いるとすれば、どのような方法で測定しているのでしょうか。

2-3 フィッティングのときに、VDを12mmに、どのようにして測って設定するのでしょうか。

質問3
《また、人間は遠くを見る時、地平線に対し少し下の方を見ています。
そのため、メガネのフレームもその角度にフィッティングします。》
と、説明をしておられますが、普通に道路を歩いているときや車の運転のときなどは、
視線は水平化、それよりも若干上がり気味になっていることも
多いです。しかし、そのメガネで近見をするときには、
視線はかなり下を向くので、遠見にも近見にも用いるメガネの
場合には、両者の中間の角度で、およそ10度程度傾ける、
ということではないでしょうか。

質問4
《角度が違うと、極端に言えば歪んで見えていることになります。
「目とレンズの距離」「フレームの角度」の2点が光学的なフィッティングのポイントになります。》
光学的なポイントは、その2点だけでしょうか。
水平方向における視線とレンズの光軸との合致具合
(PDが合っているかどうかも含めて)や、
上下方向におけるアイポイントと光学中心位置の合致具合、
正面から見た右下がりや左下がりがないかどうか、ということも、
ここで高木さんが上げられた2点に劣らず重要なことではないでしょうか。

質問5
《耳の後ろが痛くならない、鼻の上が赤くならないようにフィッティングします。》
私のこれまでの経験では、メガネの重さと、装用者の肌の感覚(敏感さ)の関係で、
鼻根の周りが赤くならざるを得ない場合、あるいは肌が茶色く変色をきたす場合が
少なからずあるあるのですが、高木さんは、
それがまったく生じないようなフィッティングがおできになるのでしょうか。

質問6
《基本的にメガネは「鼻」「顔の脇」「耳の後ろ」の3点で支えています。この比重が大切です。》
ここでおしゃる《顔の脇》というのは、まさかこめかみあたりではないですよね。
ではもみ上げあたりをしっかりと押さえてそこにおいてもメガネを支える力の一部にするのが
よいとおっしゃるのでしょうか。
しかし、実際のところそこをおさえるとうっとおしがる人が多いし、
そこを」抑えてもメガネが下に下がるのを防ぐ力がほとんど生じないので、
私の場合には、耳よりも前の顔の側面については、
・こめかみあたりは触れない、
・もみ上げあたりは、やむを得ず触れるのは良いが、
抑えてはいけない、
という方針でフィッティングしています。
これは高木さんのご説明とは違いますが、間違いなのでしょうか。

質問7
《フィッティングの80%は「鼻」の部分》
そうでしょうか?
たとえば、他店で調整されて具合の悪いメガネを私が調整する場合、
1)パッドのみの調整ですむ。
2)腕のみの調整ですむ。
3)その両者の調整が必要。
この3通りにわけた場合、1)はほとんどなく、大半が2)であり、残りは3)です。
ですので私はむしろ、フィッティングは「鼻3耳(腕)7」と言いたいのですが、
高木さんの場合、やはり「鼻8耳2」ですか?

質問8
《そうですね。上下の位置を合わせたら、次は鼻パッドを置くお顔の箇所を決めます。
目の近くにある“涙嚢(るいのう)”と呼ばれる涙の溜まる部分の上は避けます。
涙嚢を刺激し、むず痒くなったりするんです。》
涙嚢を含む目頭近辺を刺激しないように、
私は「力学パッド、サイエンス(サンニシムラ#141−650,651)」を
作ったのですが、高木さんは、あのパッドをお試しいただきましたでしょうか。
 なお、サイエンスは、たとえば下記の枠にも使われています。
    http://usukal.biz/leopold.html

質問9
《それから、触ってみるとわかるのですが、鼻の上に骨がありますね。
―― 目の少し下に、骨が尖ったようなところがあります。
高木 その真上に乗せると痛くなってくるんですよ。》
《その真上》とおっしゃるのが、どのあたりか、わかりません。
どこのことでしょうか。

質問10
《メガネは軽いと言っても20g 程はありますから。》
素材や構造の改良、玉型サイズの小さめのものも依然として多い、
ということで、最近では総重量が15g前後のメガネも多いです。
ですので、《軽いといっても20g》というのは、いまでは違うのではないでしょうか。

質問11
《見え方も大事なのです。正面から見た時に、
鼻パッドの点が見えるとほくろのように見えてしまいます。
鼻パッドの見え方で、お客様によっては「私の選んだフレームと違う」
と言う印象を持たれることもあるくらいなんですよ。》
どの装用者の場合でも、パッドの箱部分が
正面から見えないようにフィッティングできるのですか?
そのようなことができるとは、到底信じられませんが・・・・・。

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